先日、ご招待をいただき、「涵梅舫(かんめいほう) 銀座店」で開催された「美食会2015」に参加してきました。
会の主催は、「本当に美味しい中華料理が食べたい」の著者であり、中国食文化研究所所長の中西純一さん。
▲中西純一さん
店主のチョウさんは、日本語も堪能で、中西さんと一緒に、いろいろと説明してくださいました。
さて、「中華料理」というと、丸いテーブルで、大皿に盛られた料理を取り分けて、食べるイメージでした。
個人的には、子供の頃から「ごちそう」というと「中華料理」で、あのぐるぐる回す丸いテーブルがとても特別なものでした。
が、、、丸いテーブルがない!
でも「宮廷料理」だから、「コースみたいに出てくるのかな?」と思いなおして、わくわくしていました。
事前にメニューが配られていたので、そのメニューを見ながら、「どんな料理が出てくるのか?」を想像して、話しながら待っていました。
そして、かなり予想外の料理が出てきて、大変おもしろかったです!
なので、ここで、メニューを紹介しておきます。
美食会2015 メニュー
藝術彩拼 宮廷風前菜の盛り合わせ
(龍須牛肉、芝麻藕絲、蘭莓山葯、芥茉白菜、薄荷核桃、叉焼)
菊花豆腐 特製豆腐入りサメの唇スープ
黄燜魚趐 宮廷風フカヒレ姿煮込み
黒椒鹿肉 鹿肉黒胡椒炒め
蟹粉尤魚蛋 蟹味噌入りイカ玉子姿煮
灌湯龍蝦球 スープ入り海老団子唐揚げ
烏龍戯珠 ナマコとウズラ玉子煮込み
炉肉火鍋 豚腹肉焼き、白菜の鍋物
揚州炒飯 えびこ、ハム、ナマコ、エビなど入り炒飯
宮廷点心 宮廷風点心の盛り合わせ
龍須面の実演
中西さんがおっしゃるには、中華料理は、主催者とお店で、相談してメニューを決めるのだそうです。
もちろん、参加者や、イベントなどで内容が変わっていくのだそうです。
今回も出てきた大皿の飾りの料理なども、会の趣旨などで合わせて作ってもらえるそうです。
では、メニューを順に紹介します!
▼藝術彩拼
最初に出てきたのは、前菜の盛り合わせ。
実は、酸っぱい、甘いなど、味がそれぞれに違い、まず、舌を刺激するのだそうです。
「刺激する」と言っても、ほのかに違う味で「違いを意識させる」という感じでしょうか?
きれいに鳥がかたどられていて、目でも楽しませてくれます。
この鳥の胴の部分も、専門の職人さんがいて、丁寧に刻まれています!
▼菊花豆腐
いきなり、初めて食べる食材の登場です。
「サメの唇」は、この豆腐の下に隠されていました。
豆腐は、花をイメージして、とても繊細に刻まれていました。
このスープの味が、すべての料理の元になっているそうで、その元になっている「スープの塊」も見せてもらいました。
味は、日本で言う「出汁」のようなものが出ていて、グルタミン酸の甘みで、ほのかな味なのに、とても美味しかったです。
翌日も、この味が舌に残っていて、「あれが食べたい!」と思っていました。
ほのかな味なのに、印象に残る味でした。
▼黄燜魚趐
「フカヒレ」も、こんな姿煮は、初めてのような気がします。
これも、先ほどの「スープの塊」の出汁の味が基本で、美味しかったです。
▼黒椒鹿肉
「鹿肉」も初めてだと思います。
とてもやわらかくて、クセもなかったのに、びっくり!
美味しく食べられました。
料理は、はじめから、だんだんに味が濃くなっていくのだそうです。
次のメニュー「蟹味噌入りイカ玉子姿煮」は、「イカの姿煮」なのか?「イカの卵?」と、出てくるまでに、想像が膨らんだ料理です。
が、まったく想像できない姿で登場し、場が沸きました。
▼蟹粉尤魚蛋
これです!
思ってもいない、龍をかたどった盛り付けに、みんな写真を撮ったりするのに夢中になっていましたが、、、ふっと「イカは、どこ?」「姿煮は?」と思ったところで種明かし。。。
この卵の形をしているのが「卵の姿煮」!
そして、この白身のフリをしているのが、イカです!
この中には、蟹味噌が黄身のフリをして入っていました!
大きさは、本当に鶏の卵と同じくらいの大きさで、鶏卵としか思えなかったです。
▼灌湯龍蝦球
次は、海老団子で、これは、知っている海老団子と同じでしたが、食べ方が違いました!
なんと、ストローが出てきて、差して、中のスープを吸うのです!
外はカリカリ、中はアツアツ!
その前に!盛り付けがゴージャス過ぎるのですが、もう、そこに驚いているだけではない状況なのです!
次から次へと、びっくり!が!
そう、次はメニューを見たときから気になっていたけど、気にしないようにしていた「ナマコ」です。。。
▼烏龍戯珠
まさかの「ナマコの姿煮」!
メニューに「姿煮」と書かれていなかったので、小さく刻んであって、いろいろな食材と混ぜ混ぜしてあって「実はアレがナマコでした!」というような展開を期待していたのですが、見事な姿煮でした。
もちろん「ナマコ」も初めて食べました。
が!ナマコ自体には、味は、ほとんどなく、かかっているソースが濃厚で美味しくて、「あれ?」っていうくらい抵抗なく食べられちゃったんですね。
そして、名前にある「烏龍」を「ウーロン」と読んで、今度は「ウーロンはどこ?」と話していたら、「ナマコを龍に見立てることがある」というヒントが中西さんから、、、はっ!「ナマコが龍で、青菜が鳥なんだ!」とひらめきました!
そして、中央にある「ウズラの卵」が「珠」で、龍と鳥が、珠で戯れている様子を表していたのでした。
中華料理には、このように料理の盛り付けを表した名前がつけられることもあるそうです。おもしろい!
▼炉肉火鍋
「火鍋」も、イメージしていた「辛いスープの鍋」とは程遠い、先ほどから出ているあのスープでした。
そこに、自家製のタレをつけて、味を変えて食べるのですが、このタレが美味しかったです!
▼揚州炒飯
そして、実は、先ほどのスープとタレと、この炒飯を一緒に食べると美味しいそうで、知らなくて、スープを全部飲んじゃっていたので、おかわり!
これも、また絶品な味でした!
▼宮廷点心
こちらも、実は、大皿に盛り付けをして出てきたのですが、アイフォンの電源がなくなってしまい、この美食会を紹介してくださった森田慶子さんに撮ってもらった写真です。
大皿の盛り付けは、水面に、金魚や水鳥などがいる様子で、それぞれが点心になっているのです。
金魚などは、食べるのがもったいないほど、金魚っぽくて、きれいでした!
▼龍須面のデザート
「龍須面」(りゅうすめん)の実演もあるということで、楽しみにしていました。
そう言えば、「面」は「麺」じゃないのかしら?と思っていたのだけれど、聞くのを忘れていました。
▲実演してくださったリュウさん
▼動画、作りました!
龍須面の実演by北京宮廷料理 涵梅舫 銀座店(YouTube)
が、この龍須面が、さらに、変化して、こんなデザートになるとは!
すごく細くて、もろくて、繊細な口どけでした。
最後まで、予想外の料理で、楽しませてもらいました!
ちなみに、このお料理のコースで、2万円になるそうです。
かなり、大きくて凝った盛り付けの料理が、いくつかあったからだと思います。
このあたりは、お店と相談で決められるそうですし、お店のメニューとして用意されているコースもあります。
ちなみに、今回のコースと同じメニューの「美食会2015」の第2回目が募集されていて、1万5000円です。
また、赤坂に店舗があった頃に催されていた「満漢全席の会」が復活して企画されているそうです。
ランチメニューもリーズナブルな価格帯なので、今度、銀座でランチをしたいときには、寄ってみたいです。
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