カテゴリー別アーカイブ: 図書館

書架表示をつくる>1.印刷する。

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某校の学校図書館を訪問した際に見た、書架表示に感激して、真似してつくってみることにしました!

その方法は、パウチ!

手作りで、それなりに手をかけることになりますが、思い通りにカスタマイズできます。

是非、真似して作ってみてください!

 

1.印刷する。

簡単に「印刷する」と言っても、ここが肝心です。

どんな情報を載せるのか?これが大事ですね。

我が校では、NDCと大まかな分類、細かい分類を表示することにしました。

NDCって、生徒は言われても、わかりませんよね。

なので、住所としてのNDCを、一番上に表示。この順に並びます。

実は、分類は基本的に3桁なのですが、ところどころ4桁になっているんです。

ちゃんと分類しておいた方が、のちのち楽だと、わたしは思うんですけどね。

仕方がないので、大きな分類の意味と、実際に並んでいる分類の意味(何故、そこに並んでいるのか?→そこには、どんな本が並んでいるのか?)を表示して、できるだけわかりやすくを心がけました。

書架表示を印刷する

レイアウト的には、本当は、真ん中でふたつ折にできるといいとは思うのですが、アシンメトリーも楽しんでみることにしました。汗

印刷した書架表示を半分に折る

半分に折るのは、目分量でやっています。

最初は点線を入れてみたりしたのですが、ずれると逆に目立つので、やめました。

もちろん、重ねてはみ出している部分は、切り取ってもいいと思います。

 

ちなみに、フォントは「国鉄風」というゴシックを使用しました。

こちらに、入っているフリーフォントです。

最近、気に入っていて、掲示物などは、これを使って作ることが多いです。

 

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【Help-Toshokan Tour】②宮古市立図書館・田老分室編

ツアーから無事に戻ってきました。
帰路も、いろいろあったのですが、それは追々。
そして、頭の中が整理できてなかったので、ちょっと中断しました。。。

田老町(現在は宮古市)地図

ツアー二日目は、盛岡市を後にし、バスで移動。
宮古市を目指します。
宮古市は、「本州最東端のまち」だそうで、盛岡から東へ約90Km、おおよそ2時間の大移動です。
そして、まずは、田老町の分館へ。
※田老町は、現在は宮古市に合併されています。

宮古市立図書館田老分室入口

田老分室は、地震発生当時、利用者は2名。
職員も利用者も全員無事避難できたけれど、分室は床上浸水(15cm程度)。

その後、隣接の勤労福祉センター(体育館)が、遺体安置所、物資保管庫になり、職員の方は、その対応に追われることになったそうです。
また、8月になってから、支援物資がたくさん届く、ということもあったそうです。

分室は、業者に清掃してもらっていたが、床上浸水部分の床(木製)が、黒く変色、金属製の書架は錆が発生し使用できない状態。
宮古市立図書館田老分室の床上浸水し、その後、黒ずんだ床宮古市立図書館田老分室の剥がれた床と錆びた書架

また、被災を免れた図書を、そのまま分室で保管していたが、夏場にカビが発生し、隣接の体育館内にある、換気のいい和室に移動し、保管中。

宮古市立図書館田老分室から、カビ発生のため、避難中の図書群

10月から、利用者の要望があり、田老総合事務所の一室を借りて、週2日(火・金曜日、10時から14時まで)で、緊急に開館することになったそうです。
田老総合事務所は、少し離れた場所にあり、ちょっと高台になっていました。

宮古市立田老総合事務所(外観)
田老総合事務所前の津波防災の町宣言(平成15年3月3日の日付有)
▲田老総合事務所前にある「津波防災の町宣言」(平成15年3月3日の日付有)。
壁にも「津波防災都市宣言」(平成19年3月3日)が掲げられていました。

臨時開館当初は、小説は、読めないような感じで、雑誌などをぱらぱらと眺めるような感じ。
また、利用者同士で、編み物の本を勧め合う様子が見られたそうです。
今まで、利用していなかった方の利用もあったそうです。

田老総合事務所内で臨時開館中のカウンタ

図書館システムは、現在も使用不能。
それでも、ノートパソコンひとつで、管理されている様子でした。

田老総合事務所内で臨時開館中図書室の書架(新刊!)

ちなみに、新刊本も、新しい雑誌も入っていました!
「KAGEROU」や「謎解きはディナーのあとで」の表紙も見えます。

震災以前は、学校も近くにあったので、児童の利用が多かったそうですが、
今は、スクールバスで学校から仮設住宅へ移動してしまうため、児童の利用がなくなってしまったそうです。
これは、ちょっと残念ですね。

余談ではありますが。。。
被災しなかった図書であっても、カビが発生するなどしています。
また、復興計画が、まだ決まらないため、「どうにもできない」状態だそうです。
本を送りたい(贈りたい)という問い合わせもあるようでしたが、
今、送っても、置き場もない、保管もままならない。
手も回らないだろうし、余計な作業を増やしてしまうことになるかも?
カビが発生したりしても、衛生的にも問題が出てくるかもしれない、等々。
今、本を送らないという善意もあると思いました。
参考までに。→ 「本を送りません宣言」(仮称)

宮古市立図書館も、行く予定だったと思っていたのですが、
日程表にもあるような、、、
でも、写真も記憶もないので、行っていないと思います。(汗)

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【Help-Toshokan Tour】①岩手県立図書館編

日本図書館協会主催の「Help-Toshokanツアー”東北を知ろう~岩手県沿岸部を巡る2泊3日”に、現在、参加中です。

Help-Toshokan Tour 2012.1

岩手県立図書館を、初日に見学させていただき、岩手県内の公共図書館の状況についてお伺いすることができました。

岩手県立図書館は、JR盛岡駅近くのアイーナという複合施設にあります。

比較的新しい建物だったのですが、平成18年にオープンした、3代目の図書館だそうです。

岩手県立図書館@アイーナ

全面がガラス張りの建物なので夜になるときれいに輝くそうで、駅に近いこともあり、震災時には、本来避難所に指定されていなかったにもかかわらず、帰宅困難となった方々が集まって来られたそうです。
このことは、今後の課題でもあり、盛岡市による一時避難所に指定される予定だそうです。

県立図書館のほか、岩手県内の被災状況も伺いました。

翌日から、沿岸部の図書館を巡るので、興味深く聞いたのですが、岩手県は、四国と同じくらいの広さがあるそうで、内陸部にある盛岡と、沿岸部では、だいぶん違う様子が伺えました。
でも、盛岡の様子から考えても、TVでも被害状況を見ていても、まだ、実感として、わからないというか、信じられないという感じです。

ちなみに、沿岸部の野田村、大槌町、越前高田市の図書館は、壊滅的な被害を受けたそうです。

話は、前後するのですが、お話を伺った後、館内を案内してもらいました。
担当は、指定管理者で図書館部門を担当しているTRCのコンシェルジュの方でした。

岩手県立図書館

児童室の書架の間は、広く取られています。
ベビーカーなどで、すれ違うことができるように。

震災後、新しく作られた「ビジネス支援コーナー」では、実際に求人票を見ている利用者の姿も見ることができました。
図書館にあることで、入りやすい雰囲気があるそうで、かなり活用されているようです。

震災関連資料コーナー@岩手県立図書館

それから、震災関連資料も、いち早く収集を始められ、「震災関連資料コーナー」が、地域資料コーナーに併設してありました。
静岡県から、資料をいただいたそうですが、あとで参加者同士で話していて、静岡県は、東海地震が想定されるので、そのような早い対応ができたのだろうか?という指摘があり、納得しました。
また、避難所で出されていた新聞や、チラシなども、地域資料担当の方が、こまめにチェックして、足で集められたそうです。
今後は、自衛隊や、大阪府警、国立国会図書館や研究機関の調査資料などを収集したいそうです。

復興の狼煙@岩手県立図書館

入口よし手前の部分も、ガラス張りで、外へ向けて本がディスプレイされていました。
また、「復興の狼煙」というポスタも外に向けて貼られていました。

もりおかわんこ@岩手県立図書館

アイーナの3階の広場のようになっているところに、大きな可愛い犬のオブジェがあったので、写真を撮っていたのですが、奈良美智さんが作られたものだそうです。
そして、お椀に、わんこが乗っている「もりおかわんこ」というタイトルがついているようです。

とても明るく、また木を使っているので温かみもあり、広々としている印象を持ちました。
土曜日だったからかもしれませんが、若い利用者も多く来館されていました。
駅が近いので、利用しやすいというのもあるかもしれませんね。

まだまだ、震災の影響は大きいと思いますが、復興のために、できることがあれば、(迷惑のかからないように気をつけながら)やっていきたいと思いました。