日本図書館協会主催の「Help-Toshokanツアー”東北を知ろう~岩手県沿岸部を巡る2泊3日”に、現在、参加中です。
岩手県立図書館を、初日に見学させていただき、岩手県内の公共図書館の状況についてお伺いすることができました。
岩手県立図書館は、JR盛岡駅近くのアイーナという複合施設にあります。
比較的新しい建物だったのですが、平成18年にオープンした、3代目の図書館だそうです。
全面がガラス張りの建物なので夜になるときれいに輝くそうで、駅に近いこともあり、震災時には、本来避難所に指定されていなかったにもかかわらず、帰宅困難となった方々が集まって来られたそうです。
このことは、今後の課題でもあり、盛岡市による一時避難所に指定される予定だそうです。
県立図書館のほか、岩手県内の被災状況も伺いました。
翌日から、沿岸部の図書館を巡るので、興味深く聞いたのですが、岩手県は、四国と同じくらいの広さがあるそうで、内陸部にある盛岡と、沿岸部では、だいぶん違う様子が伺えました。
でも、盛岡の様子から考えても、TVでも被害状況を見ていても、まだ、実感として、わからないというか、信じられないという感じです。
ちなみに、沿岸部の野田村、大槌町、越前高田市の図書館は、壊滅的な被害を受けたそうです。
話は、前後するのですが、お話を伺った後、館内を案内してもらいました。
担当は、指定管理者で図書館部門を担当しているTRCのコンシェルジュの方でした。
児童室の書架の間は、広く取られています。
ベビーカーなどで、すれ違うことができるように。
震災後、新しく作られた「ビジネス支援コーナー」では、実際に求人票を見ている利用者の姿も見ることができました。
図書館にあることで、入りやすい雰囲気があるそうで、かなり活用されているようです。
それから、震災関連資料も、いち早く収集を始められ、「震災関連資料コーナー」が、地域資料コーナーに併設してありました。
静岡県から、資料をいただいたそうですが、あとで参加者同士で話していて、静岡県は、東海地震が想定されるので、そのような早い対応ができたのだろうか?という指摘があり、納得しました。
また、避難所で出されていた新聞や、チラシなども、地域資料担当の方が、こまめにチェックして、足で集められたそうです。
今後は、自衛隊や、大阪府警、国立国会図書館や研究機関の調査資料などを収集したいそうです。
入口よし手前の部分も、ガラス張りで、外へ向けて本がディスプレイされていました。
また、「復興の狼煙」というポスタも外に向けて貼られていました。
アイーナの3階の広場のようになっているところに、大きな可愛い犬のオブジェがあったので、写真を撮っていたのですが、奈良美智さんが作られたものだそうです。
そして、お椀に、わんこが乗っている「もりおかわんこ」というタイトルがついているようです。
とても明るく、また木を使っているので温かみもあり、広々としている印象を持ちました。
土曜日だったからかもしれませんが、若い利用者も多く来館されていました。
駅が近いので、利用しやすいというのもあるかもしれませんね。
まだまだ、震災の影響は大きいと思いますが、復興のために、できることがあれば、(迷惑のかからないように気をつけながら)やっていきたいと思いました。