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【午前10時の映画祭7】立川シネマツーで「Back to The Future」Vol.1・2・3を観た。

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名画をデジタルで観る映画祭「午前10時の映画祭7」という企画で、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」をVol.1、2、3と3週にわたり上映していました。
本当は、午前10時から上映するのですが、立川シネマシティでは毎日3回上映していたので、ちょっとゆっくり出掛けて、なんとか3本を皆勤しました!
もちろん、シネマツーのaスタジオで極上爆音上映でしたよ。

バック・トゥ・ザ・フューチャー Vol.1、2、3皆勤

バック・トゥ・ザ・フューチャー」は、実は、1と2は観た記憶があるのですが、3があまり記憶がなくて、「たぶん見てないかな?」というあいまいな感じ。
今回観てみて、「やっぱり観てない」と思いました。
それというのも、3で出てくるクララ・クレイトンというドクが恋に落ち、後に結婚する女性が、ジュール・ベルヌ好きというキャラクターだったからです。
これを、もし観ていたら、忘れるわけがない。
だって、わたしもジュール・ベルヌ大好きだったもの!
ついでいうと、コナン・ドイルも「シャーロック・ホームズ」よりも「チャレンジャー博士」の方が好きでした。
きっと、これを観ていたら、「ドクが理想のタイプ!」とか騒いでいたに違いない!

それと、実は、1、2と観てきて、マーティの恋人ジェニファーや母親のロレインの描かれ方に疑問が。。。
これが80年代なのか?それともハリウッド的なのか?
ジェニファーは、添え物的でしかない。
ロレインは、強気なVol.1はまあいいとして、Vol.2でのビフと再婚したエピソードが酷過ぎる!
※Vol.2は、このロレインを見て「2は観たな」と思い出しました。
そんな後での3で颯爽と登場したクララ!素敵でした。

そして、この映画シリーズを、2016年に観るというのも、実におもしろい!
1985年に公開されたVol.1は、1985年から1955年にタイムトラベルする話で、
1989年に公開されたVol.2は、1985年から2015年にタイムトラベルする話なのだ。
1990年に公開されたVol.3は、1885年にタイムトラベルし、1955年、1985年のエピソードも絡み合い、最終的にドクは時の旅人となってしまう。
もう、この映画で描かれた未来の2015年は、過去になってしまっているのもおもしろい。
そして、今年2016年に公開された「シングストリート 未来へのうた」も1985年アイルランドダブリンが舞台となっています。
しかも、「未来のうた」という副題は、偶然なのか?(日本でつけたものなのか?)
このふたつの映画は、MTV世代にとっては、とても共感できる映画でしょう。
それから、マーティー・マクフライのマクフライ家は、アイルランド移民なのだそうだ。
マク(Mc)っていうのはアイルランド系の名前なんだよね。
1885年のシェイマス・マクフライとマギー・マクフライが移民一世で、アイルランド訛りで話しているらしい。
そう思って見ると、時代がクロスしていて、とてもおもしろい。
アイルランド移民の話は、最近映画になることが多く「ブルックリン」は、1950年代にアイルランドからアメリカ・NYブルックリンに移民する女性の話で、素敵な映画でした。
ジョニー・デップ主演の「ブラック・スキャンダル」は、アメリカ・ボストンに実在したアイルランド系マフィア、ジェームズ”ホワイティ”バルジャーの話で、時代は1970年代~80年代で、IRA(アイルランド共和国軍)へ武器を密輸しようとするエピソードも描かれています。
1984年には、英国各地でIRAによるテロが起きていたようで、アイルランドとイギリスが良好な関係だったとは言えないんですよね。
「ブルックリン」と「ブラック・スキャンダル」。このふたつが、ちょうどよく1950年代と、1980年代をカバーしていて、アイルランドの状況も垣間見れて、いろいろと繋がってくるのも映画のおもしろさです。

それはそうと、Vol.1、2、3と観てきて、特にVol.1は、一本で「完成度が高いな!」と思いながら観ていました。
いろいろな伏線をはりつつ、確実に回収していくタイムトラベルものとして、すごく楽しめました。
すごくアメリカ的ではあるけれど、やはりとてもおもしろい良い映画であることは間違いないと思います。
が、、、やはり最後に、続きそうな雰囲気を残しているんですよね。
そしてVol.2とVol.3は、Vol.1のエピソードも絡めつつ、縦横無尽に過去も未来も飛び交っておもしろかったです。
ずっと「Vol.3を観ていない気がする」ともやもやしていたので、本当にすっきりしました!

そう言えば、微妙な日本贔屓っぽいエピソードがちょいちょい出てきて、今見ると赤面ものです。。。
あの頃、日本は凄かったんですね。。。

立川シネマツーのaスタジオの極上爆音上映で、デロリアンの迫力も感じましたし、この映画は音楽もキーになっているので、それも楽しめました♪
Vol.1のマーティーのロックの歴史を一通り演奏するステージシーンは映画史に残る名場面ですよね。


 

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「シング・ストリート」もしかして同い年?1985年アイルランドの16歳を追体験した。

シング・ストリート」を観てきました。
最近気になっているアイルランドの映画なので、楽しみにしていた映画でした。
公開になってから、観た人の評判もよかったので、ますます楽しみに♪

まず、ですね。
イギリスの音楽番組「Top of the Pops」を観るのに、お母さんが兄弟を呼んでくれるのがいいな。
そして、その「Top of the Pops」のゲスト(?)は、デュラン・デュラン
もう、その時点で、心を掴まれてしまいました。(早っ!)
で、観ていくと、主人公のお兄ちゃんがコメントをするわけです。
それを聞いていると、デビューしてすぐのアイドル的なデュラン・デュランじゃなくて、数年後のデュラン・デュランだとわかります。
映画の舞台となっているのは、1985年。
たぶん、わたしも高校1年生のはずなので、奇しくも、彼らと同い年みたい※です。
どうりで、はまる!
デュラン・デュランは、中学校1年くらいにデビューしてなかったかしら?
そういう意味では、お兄ちゃんにちょっと近い。
でも、ちょっとうらやましかったです。
そういう話を聞いてくれる弟がいて、そして影響受けまくって、バンド結成してくれて。。。
そして、兄弟と妹で、一緒に音楽聞いて踊って。。。
そんな兄弟だったら良かったなぁ。なんて思いながら観ていました。
※実は、主人公は14歳でした。お兄ちゃんは大学進学みたいな話もあったと思うので、19歳か20歳くらいか、もう少し上かな?

1985年と言えば、「パレードへようこそ」の炭鉱のデモがあったのが1984年で、LGBTパレード「PRIDE」に炭鉱夫たちが駆けつけたのが1985年です。
イギリスも、あの頃、不況で大変だったんですね。
それでも、アイルランドの若者たちは、イギリスへ何もツテがなくても渡っていくくらいの不況?
仲良しのように見えた主人公家族も、お父さんは失業して無職で、お母さんは週3日のパート。。。
せっかく入った高校を、転校せざるを得ない。。。

そんな中、毎日学校の前に佇むヒロインは、大人びていて、謎めいて見えたのでしょうか?
彼女にハッタリで、「バンドのMVに出て欲しい」とお願いし、何故かあっさりOKをもらってしまったので、急遽バンドを結成することになり。。。笑。
でも、意外とメンバー集めもうまく行っていましたよね。
結構、バンド結成秘話的なものでは、バンドを組むまで楽器に触ったことがなかったとかあるので、それに比べたら経験者が集まっている方なのかも?
Made in Sheffield」は、PULPの故郷シェフィールドのバンド・ムーブメントの話なんたけど、たぶん時代が同じくらいでおもしろいので、おすすめです。
そして、イギリスの地方都市で起こっていたようなことが、アイルランドのダブリンでも起こっていたというのもおもしろいです。
そう言えば、「Top of Pops」とかって普通に放送されていたのかしら?と、ちょっと疑問。(海賊番組?)


ヒロインのラフィーナのファッションも注目です。
海での撮影のとき、髪を細かく編み込んで、ジャラジャラと数珠つなぎのネックレスをいくつもかけているのは、ボーイ・ジョージを連想させます。
派手なファッションとは裏腹な、繊細さを感じさせる女優ルーシー・ボイントンでしたが、、、なんと、「ミス・ポター」でレネー・ゼルウィガーの幼少期を演じていたらしい。なるほど!

そう思って、主要キャストをチェックしてみると、お父さん役のエイダン・ギレンは1968年生まれだから、この映画の少年たちをリアルタイムで生きていたと言ってもいい感じです。厳密にはひとつ年上のラフィーナと同い年。
お母さん役のマリア・ドイル・ケネディさんは「ザ・コミットメンツ」に出演されていたそうです。わお!レジェンド!
映画「ザ・コミットメンツ」は、アイルランド映画と言ったら「コミットメンツ」という感じの映画。すごい大好きで、サントラ買いました。その後も、アイルランドから続々と音楽がいい映画が出てきているのがおもしろいですね。
お兄ちゃん役のジャック・レイナーは、注目株みたいで、おもしろそうな映画の情報が!これから目にすることが多そうです。アメリカ生まれのアイルランド育ちみたいです。ちょっと髪型がグランジっぽい?!先取り?
主人公の男の子は「フェルディア・ウォルシュ=ピーロ」くん、覚えにくいです。。。汗。
校長先生の言う「きれいな顔に、化粧はいらん!」っていうの、ちょっと納得です。でも校長先生、暴力的過ぎ!
お兄ちゃんのおすすめにより、いろんなバンド風のメイクやファッションをしていましたが、すごく素直な感じだからか、どれもすんなり似合っていました。
あ、そうそう、こういう映画は、共演の男の子達も要注目ですよね。

それにしても、おもしろいのは、テレビでMV(ミュージック・ビデオ)を観て、LPを聴いて、、、でもライブに行くわけじゃない。
その距離感が日本の田舎町にいた自分と同じで、、、だから、より、その微妙な距離感に共感できたと思います。
この時代は、本当にMVが、急速に広まって、音楽のシーンを変えたんだと思います。
その波に、うまく乗ったイギリスからのムーブメントがニューロマンティックで。。。
アイルランドや日本という、イギリスから近かったり、遠かったりする島国でも、同じ時代を感じて共感できるって、音楽も映画もおもしろいな。

最後、、、あれは、、、密入国?!って感じだけれど、映画だから、いいか!
個人的には、ロンドンで成功したら、お兄ちゃんも呼んでやってくれ!と思わずにいられませんでした。
お兄ちゃんに幸あれ。

さて、映画を観た時点では、わたしのお気に入りの立川シネマシティでの上映が決まっていませんでした。
なので、違う映画館で観たのですが、、、立川シネマシティでやるなら、是非、また観たいです♪

この映画、わたし達世代にも観て欲しいけれど、やっぱり、今、青春の子達にも、是非観て欲しい映画です。


★「シング・ストリート」予告編

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「ブラック・スキャンダル」…ジョニーには、まだ老け役は早いんじゃないかな?

ジョニー・デップ主演の「ブラック・スキャンダル」を観てきました。(原題は「Black Mass」)
一応、立川のシネマTWOで観ました。特に極爆とかではなかったような。。。

さて、最近では、「ジョニデ」よりも「ジョニー」と普通に呼ぶことが多くなってきました。原点回帰です。

「ブラック・スキャンダル」を観た感想としては「ジョニーには、まだ老け役は早いんじゃないかな?」ということでした。
映画の前に、この役の写真が出回ったことがありましたが「役作りでしょ?」「ほらね」と思ったけれど。。。
映画の最後に、本人の映像が流れて、かなり似せて役作りをしていたことがわかりました。
目の色も変わっていて、いつもと違う感じはあるんだけど、やっぱりジョニーで。。。
(顔をじーっっと見てたので、ジョニーが「カッコいい」ってことを再認識しちゃいました。)

ここで何故か、「アメリカン・ハッスル」のクリスチャン・ベイルを思い出して、、、「くふふ」と笑ってしまいました。
あれは、老けてるっていうか、、、ずるいな。あそこまでやるなんて。笑。

それから、やはり、ギャング映画ということで、どうしても「フェイク」を思い出してしまうのですね。
ジョニーは、潜入捜査官で、アル・パチーノ演じる「レフティ」のもとに潜入する、こちらも実話を基にしている映画。
もちろん、ジョニー目当てで見ていたのに、最後には「レフティ」がどうなったのか気になりネットで調べて、映画とは違ったことに「ほっ」としたり、完全にジョニーの役を通して、「レフティ」のファン(?)になってしまっていました。
「ブラック・スキャンダル」は、どちらかというと、ジョニーは徹底的に冷酷な「ホワイティ」役に徹しようとしているように見えたので、少しだけ街の顔見知りの老婆に優しくするシーンがあったり、母親とのエピソードとかは、その冷酷さが薄まってしまっていて、映画全体として、どうしたいのかがわからない感じがしました。

あと、ベネディクト・カンバーバッチが出ていることを直前に知ったのですが、「ホワイティ」の弟役で、正反対の政治家の役でした。
カンバーバッチのイメージって、そういう清廉潔白みたいな感じなんだな、と思ったり。
でも、映画を見終わってから、思ったのは、正反対のイメージ、象徴のような役で、この役にカンバーバッチは、「ちょっともったいなかったな」と思いました。
もっと、ジョニーと絡んで欲しかったな。
「ホワイティ」を追い詰める方の役とかで、対決して欲しかったかも?
そう思うと、思い出すのは「パブリック・エネミーズ」で、これも実話を基にしている映画。
ジョニーが「ジョニー」と役でも呼ばれていて、クリスチャン・ベイルも出ているので、個人的には、わりと好きな映画です。
クリスチャン・ベイルが追い詰める方の役なんですよね。
ジョニーが「ジョニー」と呼ばれてるので、すごく憎く見えるんですよね。。。

と思ったあたりで、「何故、ジョニーの映画を観たのに、クリスチャン・ベイルばっかり思い出しては、ほめてるのか?」と、また可笑しくなったりして。。。

あと、何を「怖い」と思うかは、「人によって違うかな?」ということも思いました。
冷酷な「ホワイティ」は、たしかに怖かったです。
コノリーの家で、食卓を囲んでいて、マクガイア(この人だけ、複数の捜査官のエピソードが混じっているみたいだけれど)を脅して、急に笑い出して「冗談だよ」みたいなシーンほど、余計に怖かった。
だけれど、やっぱり、わたしには「ギャング」というか、「マフィア」って、あまりリアリティがないのですよね。
舞台がボストンっていうことで、「アリーMyLove」もボストンが舞台なので調べてみたら、「ホワイティ」は1995年に逃走していて、「アリー」が始まったのは1997年とわかったので、「アリー」が始まる頃には、「ホワイティ」は街にはいなかったんだな、くらいしか実感できなかったです。

個人的には、「トランセンデンス」の壊れていく人工知能(ジョニーの役)と、その人工知能に支配されていく世界、の方が、怖かったな。
近い未来に、それも数年後?もしかしたら、明日にも、そんなことが起こってもおかしくない気がして。。。
SFなんだけど、わたしには、「トランセンデンス」の方がリアリティがあって、怖かったです。
あと、「シークレット・ウィンドウ」は、ジョニーの役(モート)を通して見ていると、完全に騙されてしまっていて、その騙されている間も怖かったけれど、本当のことがわかってからも怖かった。
「フェイク」の潜入捜査官が、だんだんマフィアのようになっていき、潜入捜査(フェイク)なのか、本当なのか、わからないくらいになっていくのも、怖かった。あれは、ジョニーも若かったのに、凄かった。

やはり、「フィルム・ノワール」には、向いている監督と、向かない監督がいるってことなのかも。
実話を基にしていると言っても、違うところもあるわけだし。
ジョニーが「ホワイティ」の冷酷さを演じたいのであれば、それが弱まるエピソードはカットするとかね。
それとも、「ホワイティ」が街の人には人気があったことも描きたいなら、もうちょっと共感できるような面を強調するとかね。
「レフティ」みたいに観ている人もファンになるくらいの感じでね。
怖いのは怖いし、ジョニーも役作りをして似せようとしてるのはわかったけれど、いまいち「ホワイティ」に共感のしようがないっていうのが、微妙な感じで終わってしまった原因かな。

あと、ジョニーとベネディクト・カンバーバッチとの共演、次には、もうちょっと丁々発止の演技対決みたいなのを期待します♪

by カエレバ

★「ブラック・スキャンダル」予告編

見終わったばかりの今は、微妙な感じがしているけど、また少し経つと、変わってくるかもしれないし。
久々のジョニー・デップ主演の怖い映画でした。
(次は、「アリス」かな?アンドリュー・スコットとの共演が楽しみです♪)