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横浜・そごう美術館『不思議の国のアリス展』へ行って来ました。

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横浜のそごう美術館で開催中の『不思議の国のアリス展』に行って来ました。


▲ポスター

そごう美術館の展覧会は、期間が意外と短いので、ちょっと慌てて行って来ましたよ!
実は、「ウィリアム・モリス展」にも行っているのですが、ブログさぼっていたら書けなくなっていて(スランプ?!)、ちょっと書けそうなものからリハビリ的に簡単に書いていきますね。

なんと!そごう美術館は、いろいろな割引があるようなのですが、思いがけなく「nanacoカード」を提示するだけでも割引になるので、ちょっと得した気分ですよ。

会場は、基本的に写真撮影不可なのですが、撮影可のエリアもありました。
今回撮影したのは、もちろん撮影可のエリアになります。

「不思議の国のアリス展」@そごう美術館2019
▲撮影可のブース。

ポスターにもなっているアリスが豚を抱いている場面と一緒に撮影できるブースには、赤ちゃんの人形が用意されていました!
赤ちゃんと豚との関係は?!
是非、「アリス展」に行くか、本を読んで確認して欲しいのですが、豚を抱いたアリスと、赤ちゃんを抱いてツーショットが撮影できるのはおもしろいですが、普通に並んで撮ってきました。

この豚を抱くアリスのシーンは、ルイス・キャロルが本の宣伝のために作った切手ケースにも使われているそうで、もちろん展示されていました。

「不思議の国のアリス展」@そごう美術館20「19
▲薔薇やトランプのディスプレイも。

「不思議の国のアリス展」@そごう美術館2019
▲鏡の国へ。

今回、謎解きキットとセットになった入場券もあったようです。
わたしが行った日には売り切れていて、そういうの大好きなわたしは、ちょっと残念でした。
引き出しの中などを開けてヒントを見つけて謎解きをするようでした。

今回おもしろかったのは、世界で活躍しているアーティストが描いた「アリス」が紹介されていました。
どれも個性的で違っているのに「アリス」の世界になっているのは興味深かったです。
また、絵だけでなく、映画やアニメーション、舞台など様々なアートになった「アリス」も紹介されていました。

「不思議の国のアリス展」@そごう美術館2019 グッズ
▲「不思議の国のアリス展」グッズ

個人的に今回楽しみにしていたのはグッズでした!
今まで、あんまりというか、、、よく考えたら「アリス」のグッズを全然持っていないことに気付いたのです。
特に「食器があったら欲しいなぁ」と思っていました。
ところが、グッズ売り場を見ても、あまり食器のグッズで気に入るものがなく、クリアファイルや缶に入ったクッキー、眼鏡ケースを購入しました。
ちなみにクリアファイルは、草間彌生さんのカボチャの中に黒髪のアリスがいる絵と、ポスターにもなっている豚を抱いたアリスの小さいサイズのものを選びました。
缶に入ったクッキーは、もちろん缶が欲しくて買いました。
それから、眼鏡ケースは、アリスカラーの水色のものも魅かれたのですが、ステンドグラスのようになっているビビッドな眼鏡ケースを選びました。

これらを、レジに持って行ったところ、スタンプラリーをやっているとのこと。
グッズコーナーのグッズ購入でスタンプがひとつ押されたシートをもらい、あとは同じ階でアリスグッズを買って、エレベーター前にあるスタンプを押してくると先着100名に「限定ステッカー」がもらえるというもの。
そのアリスグッズというのが、タオルと食器ということで、「アリスの食器が欲しい」と思っていたわたしは食器を探しました!
これがなかなか見つけられなくて。。。
なんとか見つけたときには、閉店ギリギリの時間でしたが、また来るのも出来そうで出来ないし、先着100名っていうのも気になったので、購入することにしました。
ディズニーの絵柄だったのですが、カラフルで芥子の花などが描かれているセットが気に入ったので、それにしました。

<a href="http://cbn.sakura.ne.jp/blog/wp-content/uploads/2019/10/sogoalice2019b1.png"><img src="http://cbn.sakura.ne.jp/blog/wp-content/uploads/2019/10/sogoalice2019b1-300x300.png" alt="「不思議の国のアリス展」@そごう美術館2019 グッズ" width="300" height="300" class="alignnone size-medium wp-image-3881" /></a> ▲「不思議の国のアリス展」 食器コーナーで購入の食器セット
▲お皿大・小とスリムなマグのセット(箱入り)。
大きいお皿には、チェシャ猫と白ウサギと薔薇が、小さいお皿にはマッドハッター、スリムマグにはアリスが、それぞれきれいな花と一緒に描かれています。

<a href="http://cbn.sakura.ne.jp/blog/wp-content/uploads/2019/10/sogoalice2019b1.png"><img src="http://cbn.sakura.ne.jp/blog/wp-content/uploads/2019/10/sogoalice2019b1-300x300.png" alt="「不思議の国のアリス展」@そごう美術館2019 グッズ" width="300" height="300" class="alignnone size-medium wp-image-3881" /></a> ▲「不思議の国のアリス展」 スリムマグ
▲コーヒーを淹れた内側にも花があります。
この花は、赤と白の一重の薔薇なのかもしれないですね。

<a href="http://cbn.sakura.ne.jp/blog/wp-content/uploads/2019/10/sogoalice2019b1.png"><img src="http://cbn.sakura.ne.jp/blog/wp-content/uploads/2019/10/sogoalice2019b1-300x300.png" alt="「不思議の国のアリス展」@そごう美術館2019 グッズ" width="300" height="300" class="alignnone size-medium wp-image-3881" /></a> ▲「不思議の国のアリス展」 スリムマグ
▲お馴染みのディズニーの絵柄。愛用中です。

そんな訳で、今回は、お目当ての食器セットも購入でき、大満足です。

そうそう。今回は、音声ガイドを借りて、展示を観て回りました。
「魅惑のワンダーランド」編というのにしたのですが、映画の「アリス・イン・ワンダーランド」のマッド・ハッター役や「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウ役をやっているジョニー・デップの吹き替えをされている平田広明さんが担当されていました。
謎の英国紳士が不思議の国を案内するという内容でした。
公式サイトを見ると、もうひとつのバージョンが「クイズ・バトル」編でした。
展示にまつわるクイズが10題出題されていたそうですが、クイズキットとは関係あったのかな?

この「不思議の国のアリス展」は、この後、福岡、静岡、名古屋、新潟と巡回するようです。

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写真に生命を吹き込んだ女性「ジュリア・マーガレット・キャメロン展」が良かった。@三菱一号館美術館

ジュリア・マーガレット・キャメロン展@三菱一号館美術館
▲ポスター

ちょっと前なのですが、妙に気になっていた「ジュリア・マーガレット・キャメロン展」という英国の女性写真家の写真展に行ってきました。

気になっていたポイントは、「英国」「女性写真家」「三菱一号館美術館」の3つです。
あと、名前を知らない写真家さんで、でもポスターの写真がとても雰囲気があって、、、やはり英国女性というところが魅かれました。

さて、行ってみますと、なんとこのジュリアさんは、カメラを手にしたのが48歳だというのです!
びっくり!まだ追いつけない!
そこからの話を聞いてみても、バイタリティーの凄さや、確信犯的な写真の撮り方など、とてもおもしろいです。
あと時代がヴィクトリア朝なのもおもしろいのですが、そうですね、ビアトリクス・ポターよりちょっと前の人ですよね。
この時代の女性たちは、自分のやりたいことをどんどん突き詰めて仕事にしていくのが凄いですね!
また、妹さんがサロンをやっていて、文化人が集まっていて、そこの詩人や彫刻家にモデルになってもらったり、アドバイスをもらったり、また本の挿絵となる写真を注文されたりという人間関係も非常に興味深いと思います。

ジュリア・マーガレット・キャメロン展@三菱一号館美術館
聖書などの言葉をテーマにした連作 このように写真を撮ってもよいゾーンがあり勉強になります。

もちろん、わたしとしては、その確信犯的な写真の撮り方が、とてもおもしろかったです。
写真を撮る人は、是非、見ておいていいのではないでしょうか?
ちなみに、写真展なのに、途中で写真を撮ってもいいゾーンがあり、一眼レフを持って来ている人もありました。
写真撮っていいなんて知らなかったから、iPhoneしかなかったので、ちょっと残念です。

ヴィンテージ・プリント ジュリア・マーガレット・キャメロン展@三菱一号館美術館
▲ポスターにもなっている写真のヴィンテージ・プリント
モデルは、美人揃いの姪のひとり。

さて、ジュリアさんのどこが確信犯的かと言いますと、まずこの時代は、まだ写真は記録を残すツールだったのです。
ところがジュリアさんは、わざと焦点をぼかすというか、あわさないということをやってしまいます。
確信犯でやっています。
しかも、これをやった最初の人なのだそうです。
だけれど、この時代では、「失敗写真ではないか?」と言われてしまうんですね。
ぼけていたら、記録になりませんものね。
つまり、このことが、写真を記録する媒体から、芸術へと高めたとも言えるのですね。

不思議の国のアリス」の著者ルイス・キャロルも同時代の人で、交流があったエピソードがおもしろかったです。
ルイス・キャロルは、少女の写真を撮っていました。(少し不安。。。)
その写真のモデルをめぐり、ジュリアは「その少女をピントをぼかして撮りたい」と言い、ルイス・キャロルはジュリアのモデルを「ピントをあわせて撮りたい」と言ったそうです。
ルイス・キャロルが本名のチャールズ・ドジソン名義で発表している写真など、同時代の写真家の写真も展示されているのも、おもしろいです。

ジュリア・マーガレット・キャメロン展@三菱一号館美術館
▲髭の男性はアルフレッド・テニスン。

ジュリアさんは、そもそも写真のテーマも違っています。
聖書や、それを元に描かれた名画などをヒントに、モデルに衣装を着せ、小道具も持たせ、そのシーンを再現し写真に撮っているのです。
先ほど、ちらっと書いたモデルですが、ジュリアの家の召使いや、姪などもモデルになっています。
この姪が美人揃いなんですよね!
しかも、このうちの一人は、後にバージニア・ウルフを産んでおり、バージニア・ウルフがジュリアのことを戯曲にしていたりするそうです。(戯曲『フレッシュ・ウォーター』)
姪たちもおもしろいのですが、男性の方は、サロンの文士だったりするわけです。
このように衣装を着て、小道具を持ってモデルになることで、批判されるかもしれない。
それほど、ジュリアのやっていることは先駆的だったのですが、その批判を恐れず、モデルになってくれたそうです。
やはり芸術への理解があったのか、本当におもしろいと思ってやってくれていたのでしょうね。
そして、わたしたちは、その写真が残っていることで、彼らの顔を観ることが出来るというのもおもしろいです。
ジュリアは、アルフレッド・テニスンジョージ・フレデリック・ワッツと言った芸術家の他にも、チャールズ・ダーウィンジョン・ハーシェルといった有名な科学者の肖像写真も撮っています。
肖像写真も多く撮っていて、やはり、ソフトフォーカスで個性を出しています。

ジュリア・マーガレット・キャメロン展@三菱一号館美術館
▲髭の男性は、彫刻家のジョージ・フレデリック・ワッツ
写真の中では、バイオリンを持ち音楽家を演じ、ミューズ(右の女の子)がひらめきを与えている!

モデルでとても興味を引いた人があったのでそのエピソードも残しておきます。
アイルランドからの移民で、物乞いをしていた母子を召使いとして、連れ帰ったりしてるんですが、その理由が「美人だから」らしく、完全に写真のモデルにする気だと思います。
実際、美人で写真のモデルもしていて、サロンなどに出入りしていた東インド会社の社員の人と知り合い結婚し、後年は裕福な生活をしたようです。
なんというシンデレラ・ストーリー!

そうそう、写真を撮る際に、後ろから光を当てたり、傘を使って光を遮ったりしていて、写真のいくつかには傘を持つ手や人が写っていたりするのもおもしろいです。
最後に、後ろから光を当て、ソフトフォーカスで写真が撮れるブースもあったのですが、ひとりじゃ撮れないので断念しました。ちょっと残念。。。

ジュリア・マーガレット・キャメロン自身が焼いた「ヴィンテージ・プリント」(オリジナル・プリント)というのも見どころのひとつですね。
ジュリアは、ネガに傷をつけたりして、あえて手作業の痕跡を残すなんてこともやっています。
これも、写真を撮っている人には、とても興味深いと思います。

また英国好きとしても、興味を惹かれるポイントがいくつかあります。
1.ジュリアが写真を売り込んだのが「サウス・ケンジントン博物館」で後に「ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館」(現代も)。
2.ジュリアが住んでいたのがワイト島で、ここで住んでいた「ディンボラ・ロッジ」が博物館として公開されているらしい。
3.ヴィクトリア朝

そういえば「ディンボラ」って、紅茶の産地「ディンブラ」でしょうね。
セイロンに住んでいて、そこで亡くなったそうです。
「ディンボラ・ロッジ」はセイロンで住んでいた地名にちなんでつけられた名前だということです。
ワイト島は、この当時避暑地として有名だったそうです。
いや、今でも国内の避暑地として有名なのかな?

三菱一号館美術館 中庭
▲三菱一号館美術館の中庭も素敵♪

最後に、期間がもう少し残っています。
2016年9月19日までです。
ジュリア・マーガレット・キャメロンの生誕200年を記念し、ヴィクトリア&アルバート博物館が企画した世界6か国を回る国際巡回展であり、日本では初の回顧展です。
わたしは、とても興味深く、楽しく観ました。
写真好きな人にも、英国好きヴィクトリア朝好きな人にも楽しめる写真展だと思います。

もうひとつ!「三菱一号館美術館」の中庭が、英国の中庭(ヤード)みたいで素敵です。
またこの辺りを起点に、2階建てバスの観光バスが出ているので、まるでロンドンに迷い込んだみたいです。
是非、ロケーションも楽しんでください♪

三菱一号館美術館近くには二階建てバスが走っている

<関連リンク>
From Life-写真に生命を吹き込んだ女性「ジュリア・マーガレット・キャメロン展」@三菱一号館美術館

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