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映画『ビューティー・インサイド』(完全ネタバレ)

クドンメからのユ・ヨンソク沼はまり中です。
『賢い医師生活』は見終わって、『メンドロントット』と『応答せよ1994』を少しづつ見ていたんですが、『メンドロントット』はゆっくり見たくて、『1994』は野球のユニフォームが似合い過ぎていて、ドラマの内容に集中できなくて、全然進まないところに、、、『ビューティー・インサイド』という映画にもクレジットされていることに気付いて観てみました。(Netflix)
ちょっとドラマに行き詰ったときに、2時間くらいで終わる映画を息抜きで観るのは正解だったと思います。
以下、完全ネタバレなので、ご注意ください。

18歳のある日から、目覚めるたびに「違う人」になってしまう男キム・ウジン。
その秘密に気付いた、たったひとりの親友と家具のデザインの会社を始めます。
そんなある日、出会った家具の会社の女性イスと出会い、毎日、会いに行きます。
毎日、違う人として会っても、誰にでも優しく丁寧な対応をするイス(ハン・ヒョジュ)に恋をして、全てを打ち明けようとします。が、それには、出来るだけ若くて格好良くて韓国語が話せる男の時でないといけません。(笑)
そんな訳で、年齢も性別も人種も違う人になってしまう主人公、一番初めが、『賢い医者生活』のソッキョン先生役のキム・デミョン氏でした。ちょっと若くて、お肌艶々で可愛かったです。
その他、キム・サンホ氏と上野樹里さんしかわからなくて、Wikipediaを見ながら観ていたのですが、イ・ドンウク氏の名前を見つけて「死神さんだ」(『トッケビ』)と気付いたその時、画面には死神さんがいました。それはそうと、、、『トッケビ』で死神さん(名前はない)が、サニーと出会って名乗る名前が「キム・ウジン」じゃなかったっけ?と思ったのですが、未確認です。どうやら、キムもウジンも割とよくある名前らしいですが、『トッケビ』で名乗る名前も、この役をふまえていたのかもしれないですね。ちなみに、死神さんのキム・ウジンの時にイスにプロポーズしていました。
そして、初めからナレーションの声が、ユ・ヨンソク氏だと気付いていたので「いつ出てくるのかな?」と思いつつ、「まさか出てこないってことはないよね?」と不安になったりしていました。
そう言えば、最近ではドラマ『椿の花咲く頃』など、観ていくうちに「ナレーションの声は、この映画(ドラマ)の中の誰なのか?」という謎のあるものがあるのですが、今回は、逆にナレーションの声が誰なのか知っているパターンとなりました。
それだけに、最後に出てきた安心感と、またちょっといつもと違うユ・ヨンソク氏にどきどきしました。
そう言えば、映画の中で、イスが姉に「毎日違う顔の人っている?」と聞き、「俳優は役ごとに顔が違う」と答えるシーンがありました。「まさにユ・ヨンソク氏!」と思いました。
今回も、またいつもとちょっと違う雰囲気で、最初は何語で話していたんだろう?チェコに住んでる設定だったからチェコ語?その後、英語で会話してましたね。すごく自然だったかな。
すごく複雑な状況だったので、繊細な演技が良かったですね。
別人の振りをしようとしたり、泣くシーンや、「やり直し」と言われて戸惑う顔とか。
「顔や身体が変わってしまっても、変わらない内面の美しさ」がテーマでした。
ユ・ヨンソク氏は、本当にその役ごとに雰囲気が全然違うけれど、例えばクドンメにあんなに魅かれたのは役を超えて溢れ出てくるものがあったからだと思っています。
「キム・ウジン」最後の人にぴったりだったと思います。 
また、全然違うユ・ヨンソク氏を観たいな。

運命のドラマ『ミスター・サンシャイン』でクドンメにはまる。

すっかり放置していました。
その間に書きかけの投稿が放置されているので、いつかちゃんと書きたいと思います。
その書きかけの中には、パク・チャヌク監督の映画『お嬢さん』もありました。
『お嬢さん』に出ていたキム・テリさんは、とても気に入っていて、その後、彼女の出ている映画はよく見ていました。
今回の『ミスター・サンシャイン』も、キム・テリさんが出ているので見たかったドラマでした。
そして、奇しくも(?)このドラマでは、キム・テリさんが両班の「お嬢さん」のコ・エシン役でした。
タイトルの「ミスター・サンシャイン」は、主演のイ・ビョンホン氏のことを指しています。彼の役のチェ・ユジンは奴婢の子供で、1871年の辛未洋擾(しんみようじょう)の混乱の際に、アメリカの軍艦に乗船してアメリカに渡り、その後、米軍海兵隊の軍人となり、アメリカ人ユージーン・チョイとして朝鮮に戻って来ます。もちろん、そのような人物は存在せず、史実を基にしたドラマです。
その他の登場人物も、皆、それぞれの理由で一度朝鮮を離れ、戻ってくるという設定も興味深いです。
ホテル・グローリーの支配人・工藤陽花(くどうひな/イ・ヤンファ)は、父親の決めた日本人との結婚により、日本人・工藤陽花となり戻ってきます。
日本に留学して戻ってこないエシンの婚約者キム・ヒソンは、朝鮮一の資産家の息子で、エシンとは親戚関係にあるようでした。
そして、ク・ドンメは、最下級の白丁(ぺくちょん)で、10歳の頃に朝鮮を離れ、日本でヤクザの組長に拾われ、石田翔として名をあげ、漢城(ソウル)支部の支部長として朝鮮に戻ってきます。朝鮮に戻って来たのには、子供の頃にエシンに助けられたことが、ずっと忘れられなかったこともあるようです。
また、それぞれの親の代でも因縁があり、身分を超えた恋などが複雑に絡み合ったドラマでした。

個人的には、このドラマは「運命のドラマ」だと思って見ていました。
それは、いろいろなドラマに植民地時代のシーンが出てきたりしていたからです。
例えば『ウララ夫婦』では「前世の植民地時代に出会っていた」というようなミニドラマが挿入されていました。
『ドラマの帝王』では、ドラマ内で撮っているドラマが、やはり植民地時代を舞台にしていました。
そういうこともあり、実際に植民地時代を舞台にしたドラマらしいということで興味を持っていました。
実際には、このドラマは、植民地になる前の方が長い(?)ですが、それ以前から日本へ渡る人、また朝鮮に戻る人などの人的交流があったことも描かれていて、興味深かったです。
と言っても、割と日本語の台詞が多かったり、最初はなかなか進まなくて、「ちょっと歴史の勉強っぽいなぁ」と思いながら、先に『トッケビ』を観ていました。が、それも今となっては良かったです。『トッケビ』も、とても良くて、号泣しながら観ていましたが、後から観た『ミスター・サンシャイン』で、運命の男ク・ドンメに出会ってしまったのです。

ク・ドンメは、日本人のヤクザを従え、袴に帯刀というキャラクターでした。
その顔を見ただけで人々が逃げ出すくらいの嫌われ者。
でも、子供の頃は最下級の白丁として、人と扱われなかったク・ドンメとしては、ひとつの復讐だったのかもしれませんね。
そんな子供の頃に、ただひとり人として扱ってくれた「お嬢さん」エシンが忘れられずにいました。
そのエピソードが、『天国の階段』のテファおっぱとハン・ジョンソの関係に似ていると思いながら見ていました。
『天国の階段』のテファとハン・ジョンソは、血はつながっていないけれど兄と妹の関係。
ク・ドンメとコ・エシンは、白丁と両班という身分が超えられない関係でした。
テファおっぱは、ストレートに愛情を示すタイプでしたが、ク・ドンメはかなりひねくれていました。
子供の頃に、エシンに助けてもらったときにも「ぬくぬくと育ちやがって」と悪態をついてしまいます。
その言葉が、エシンをずっと苦しめていました。結果として、エシンが義兵として朝鮮を守るために活動することにこだわったのは、そのク・ドンメの言葉がずっと心にあったからだと、わたしは思います。
エシンが好きになるのは、やはり元奴婢でアメリカ人の軍人として朝鮮に戻ってくるユジンでしたが、そこにも身分の差がありました。でも、心が通じたふたりには、身分の差は超えてしまおうと思えば超えられたと思うけれど。。。アメリカ人になるという手段を使えば。。。
ク・ドンメとエシンは、ドンメの一方的な想いだけで、恋愛関係にはならなかったけれど、そうやってエシンの心に傷を残すことでしか、自分の存在を示せない不器用過ぎるク・ドンメが切な過ぎました。
エシンも多少鈍感だと思うんですけど。貸したお金を毎月ちょっとづつ返しに来させたのは、生存確認もあるけれど、毎月会いたいからに決まってるよね。それなのに、まとめて前払いしちゃったり。
ただ、8話の済物浦(チェムルポ)の密航偽装事件で、エシンが義兵の一味だと気付いたとき、狙えたのに、わざと足を撃ったク・ドンメ。翌日、駅で待っていて、エシンと出会ったときの会話で、エシンは「わたしはあなたを殺せるけれど、あなたには(わたしを殺すことは)無理だ」と告げたのは、前日に自分を撃ったのはク・ドンメで、わざと外したことに気付いていたからだとは思うけれど、、、それは、ク・ドンメが自分を好きだから殺せなかったということには気付いていた台詞なのか?そうだとしたら、ク・ドンメは自分を裏切らないということに、かなりの自信があったのかとも思うけれど。今、見返したら、ドンメが「なんでも見通す」とエシンのことを言っていて、後に同じ台詞が出てきたのもエシンのことだったんだな。見逃がしていました。
その後、街でク・ドンメがエシンの髪を切ってしまう事件のときも、「子供のときにエシンが自分を助けたから、こんなことになるんだ」とク・ドンメが言ったときには、エシンは「(どんな状況でも)わたしはあなたを助けただろう」と答えていたので、、、エシンは、ク・ドンメが本当はそんなに悪いやつではないと見抜いていたのだろうか?

最後まで見終わってからも、23話を何度も見直しています。
23話の海のシーン(33分)。怪我をした工藤陽花(イ・ヤンファ)が、ク・ドンメに背負われて、母親のお墓の近くの海に差し掛かったシーンでは、陽花が「帰ってくるのを待っていた男」について告白するのですが、すっかりク・ドンメの良さに気付いてしまった想いを代弁してくれていて、とても良かったです。エシンは気付いてないかもしれないけど、(エシンは気付いているのか?気付いていて、素気ないのか?)「気付いている人はいるよ!」と伝えてくれて、嬉しかったです。「雪が降ったら」と言うのは、『トッケビ』で出てきた「初雪を一緒に見ると結ばれる」という迷信でしょうか?陽花も、親の決めた意に沿わない結婚をさせられて日本へ行き、苦労してきたので、同じく日本へ行き、愛しても報われないとわかっていながらエシンを想い続けているク・ドンメに共感するところがあったのではないかと思うし、または、初雪を一緒に見たときにク・ドンメに言われたことに心を揺さぶられたのかもしれませんね。この後、自分の部屋に戻ったドンメは、陽花が殺風景だった部屋に、ドンメに言われたように絵を飾っていたことを知ります。無事に戻ってくるかもわからないドンメと暮らすことを夢見て待っていた陽花も切な過ぎます。
23話の道場での殺陣のシーン(47分)。このシーンが、格好良過ぎです。急に二刀流になったような気もするけど。
あと、ドンメ役のユ・ヨンソク氏も他のキャストも、23話頃には、日本語がすごくうまくなっていたと思います。
個人的には、ユジンが居酒屋(?)でおごってやると言い、急に流暢に注文をしだすドンメがおもしろいです。

その他。
エシンが飴を食べているのを見て、自分も飴を舐めてみたドンメが、何か嬉しそうにしていたシーンも可愛かったです。
その後、飴を「甘いけれど苦い」と言っているドンメの台詞も辛いです。
あと、ク・ドンメと一緒に暮らしていたしゃべれない占い師の女は、ドンメが助けてやっていただけだったことも後にわかります。
そう言えば、ク・ドンメは、女性には悪いことをしていないし、意外と優しいということに気付いていくのですね。
ただ、エシンにだけは、素直になれない。そこが可愛い。
陽花が、どこでそのことに気付いて、ク・ドンメに惹かれていったのか、、、ちょっと見逃がしていたかもしれません。
ク・ドンメの殺陣もかっこいいし、ちょっとづつ見直していきたいと思います。
「クドンメ」で検索すると、22話くらいから、みんな一斉に「クドンメ」に言及し始めているのがおもしろかったです。もちろん、その前からクドンメの良さやカッコイイところに気付いているんだけれど、22話くらいで黙っていられなくなるのです。
個人的には、エシンも、陽花も、クドンメとのツーショットがすごく絵になっていると思いました。

エシンを巡るユジン、ドンメ、ヒソンの3人の居酒屋シーンも、おもしろかったので、見直したいです。
そう言えば、婚約者のキム・ヒソンは、無能を装っているというか、おもしろいキャラクターだったので、少し芝居がかっていたのですが、ク・ドンメは、飴のシーンの表情とか泣くシーンとかがとても自然だったのも良かったです。完全にク・ドンメになりきっていたと思います。
ク・ドンメ役に、ユ・ヨンソク氏を配役してくれた人に感謝です。
『ミスター・サンシャイン』を見終わったら、見たいドラマもあったのですが、ユ・ヨンソク氏が出ているドラマを探して見ています。今、見ているのは、最新の『賢い医師生活+』と『こころに陽があたるまで』です。(ネットフリックスです)
『賢い医師生活+』では、小児科医で、キリスト教徒なのに「仏様」と呼ばれるいい人で、クドンメとのギャップが激しくおもしろいです。ぐずる子供をあやすジュンウォンが最高ですね。同期の仲間でバンドをやる設定で、ドラムをやっているのも楽しみです。
『こころに陽があたるまで』はネットフリックスでのタイトルで、原題は『メンドロントット』というようです。検索しても全然出てこなかったのですが、、、実は、『こころに陽があたるまで』というタイトルと、済州島のカフェで癒されるという内容紹介と、コーヒーを淹れている男の人のサムネイルで興味を持ってチェックしていたドラマでした。そのサムネイルの男性がユ・ヨンソク氏だったとは!このドラマは、少し前なので、結構若いですね。役名が「ゴヌ」(笑)でした。ソ・ジソプ氏が出ているので、似ている作品とかで見つけたのだと思います。料理するシーンもあって、本当に癒されますが、ちょっと説明の内容とは違うような感じがしています。どうなるのかな?
あとパク・チャヌク監督の『オールドボーイ』をはじめ、『応答せよ』シリーズにも出ているそうで、見たかったけど見逃した映画や、後回しになっていたドラマにいくつか出ていて、ずーっと出会いそびれていたようです。
でも、最初がク・ドンメで良かったな。

キム・ミョンミン主演・韓国映画『特別捜査 ある死刑囚の慟哭』を観ました。

シネマート新宿で開催されていた「反逆の韓国ノワール2017」で、キム・ミョンミンさん主演の『特別捜査 ある死刑囚の慟哭』を観てきました。
今回は、久しぶりにキム・ミョンミンさんのファンの方々とランチ・モイムからの映画鑑賞に参加させていただきました♪
そして、ミョンミンさんが着られていたと話題のユニクロのスヌーピーTシャツ(メンズ)を着て参加しましたよ♪

映画のあらすじは、暴力事件で警察を首になった元刑事チェ・ピルジェ(キム・ミョンミン)が犯罪者に弁護士を紹介するブローカーとなっていた。そんな彼の元に、ある死刑囚(キム・サンホ)から無実を訴える手紙が届く。その死刑囚は、仁川を牛耳る財閥・デヘ製鉄の嫁が殺害されたユン・ジャリム事件の容疑者として逮捕されていた。そして、その事件を担当していたのは、ピルジェを首に追いやったヤン刑事だった。
はじめはヤン刑事への復讐心から、その事件に興味を持ったと思って見ていたが、実はピルジェ自身も肉親が犯罪者という過去を持ち、辛い経験をしながら刑事になっていたらしく、同じ経験をしながら耐えているその死刑囚の娘と不器用ながら関わり合い、その父親の無実を証明するため、財閥に立ち向かっていく姿にドキドキハラハラ。

そんな訳で「韓国ノワール」と言いながら、巨悪に立ち向かう正義の味方の方だったので、ちょっと違うかなぁ?とも思いつつ。
それから副題の「慟哭」っていうのも、、、原題の方は「死刑囚の手紙」みたいだし、この話自体、その死刑囚からの手紙がきっかけになっていて、最後に「何故無実を訴える死刑囚は、その手紙をミョンミンさん演じるピルジェ宛てに書いたのか」の種明かしがされているし、伏線を回収していくアイテムが「死刑囚の手紙」なんだから、「死刑囚の手紙」のままで良かったんじゃないかと思いました。

だけど、重いテーマながら、意外にコメディで、アクション満載で、ミョンミンさんの魅力満載でしたね♪
あらすじを書いていても出てこないけど、ミョンミンさんのバディ的な存在の元検事の弁護士さん(ソン・ドンイル)もいい味出していたし、このバディでシリーズ化もおもしろいと思います。
あと舞台になっているのが仁川で、中華料理屋が出てきたりするのも、ソウルが舞台の映画が多い中、ちょっと新鮮でした。

個人的に気になったのは、刑務所の担当者(?)が、何故気が変わったのか?っていうのが、ちょっとよくわからなかったので、もう一回ちゃんと観たいかな?
死刑囚役のキム・サンホさん、バディ弁護士役のソン・ドンイルさん、そして事件の黒幕役のキム・ヨンエさんと脇役の方々の名演技にも支えられ、キム・ミョンミンさんのニヒルで意外にコメディな魅力が冴える映画でした。


キム・ミョンミン、ソン・ドンイル、キム・サンホら共演!映画『特別捜査 ある死刑囚の慟哭』予告編