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【ロケ地・ゆかりの地巡り】慶煕宮(キョンヒグン・경희궁)

慶煕宮(キョンヒグン・경희궁)は、西大門(ソデムン)と光化門(クァンファムン)の中間あたりにあるソウル五大王宮のひとつです。

個人的に、好きなスポットパワースポット)なのですが、自分でも、覚え間違いをしているところがあったみたいなので、ちゃんとまとめて書いておきたいと思いました。
あと、結構、あちこち小さいところも回っているので、せっかく行ったのに、写真も載せないで終わるのも、もったいないので、これから、ちょっとこういうスポット紹介を書いていこうと思います。
自分でも、調べるのは好きだけど情報少なくて苦労もしたので、ちょっとでもお役に立てたらうれしいです。

慶煕宮の話に戻ります。

1.パワースポット「王気が漂う巨石
慶煕宮「王気の漂う岩」
▲「王気が漂う」と言われた岩「瑞巖(ソアム)」。

ここは、まず光海君(クァンヘグン・광해군)の時代に、「王気が漂う」と言われた巨石があり、パワースポットということで注目していました。

慶煕宮「瑞巖(ソアム)」
▲このような大きな岩が、王宮の建物のすぐ裏にある。


2.光海君の時代に王宮が建てられた場所
慶煕宮「祟政殿(スンジョンジョン)」
慶煕宮の正殿である「祟政殿(スンジョンジョン)」

光海君は映画「王になった男」でイ・ビョンホンの役の道化師(俳優)が「演じることになった王」です。詳しくは、「王になった男」のことを書いた記事で、ぐだぐだ書いています。
あの映画でも、この慶煕宮がロケ地として使われたかは知りませんが、光海君の時代に建てられた王宮です。

慶煕宮 祟政殿 御座と日月五峰図
▲王の椅子「御座」とその後ろの「日月五峰図

あの映画を見た後に、ここに行ったとき、王の座る椅子(御座)、その後ろの太陽と月の屏風を見たとき、本物の光海君が「ここにいた」という事実を思って、心が震えました。(手も震えていたかも?!)
もちろん、今ここに建っているのは、再建されたものなのだけれど、やはり、この御座に座っているシーンを思い出して、「ここにいたんだ!」と心が震えました。

3.中島敦が通っていた京城中学校があった場所
これは負の歴史になってしまうのですが、その光海君の時代に建てられた王宮を、統治時代に日本が壊していて、その跡地に京城中学校を造っていました。
中島敦が、小中学校時代を、父親の仕事(学校の先生・国語?漢文?)のため、ソウルで過ごしていたと知り、調べてみたら、小学校は龍山(ヨンサン)のあたりに住んでいてそこの小学校に通っていたらしく、中学校は西大門(ソデムン)近くの京城中学校に通っていたとわかりました。
※動物園が作られたのは、昌慶宮(ちゃんぎょんぐん)でした。(慶煕宮と思っていたのは勘違い)

慶煕宮の周りの壁?

▼念のため、中島敦。教科書にも載ってる「山月記」。

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中島敦とその時代

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▲これ読みたい。

4.ロケ地
ロケ地としても、いろいろと使われています。
時代劇の定番ロケ地みたいですね。
「宮」「ファンジニ」「屋根部屋のプリンス」「イニョン王妃の男」などなど。

そう、他の宮殿と違って、ここは、いつ行っても、あまり人がいないんですよね。
観光地化されてないというか、市民の憩いの場って感じです。
でも、一応、敷地内(?)に、「ソウル歴史博物館」があります。
そう言えば、ここで、何かを尋ねたことがあるかも。。。汗
あと、美術館もありますよね。「ソウル市立慶熙宮美術館」というらしいです。

ちょっと他の観光地とは違う雰囲気なので、ゆっくりしたいときにもおすすめかもしれません。

KONEST「慶煕宮」紹介ページ 
タクシーに乗るとき伝える(見せる)韓国語例あり。
地図、写真入りのアクセス方法あり。

ソウルナビ「慶煕宮」紹介ページ
住所あり。地図、写真入りのアクセス方法あり。

「王になった男」を観てきました。「光海君」いろいろ。

イビョンホン氏主演の「王になった男」(광해, 왕이 된 남자)を観てきました。
映画の感想は少ないけど、ネタバレの部分もあるので、映画観てから読んでください。

イビョンホン氏の初の時代劇で、一人二役。光海君(광해군)という実在の王とその替え玉の役。

何故か、この人「光海君」には興味があって、ちょっと調べたりしているのですね。
まず、名前が「」で終わっている王は、ふたりしかいなくて、目立つ。
それから、「慶熙宮」(キョンヒグン)という宮殿がパワースポットということで、調べてみたところ、光海君の時代に、「王気が漂う」言われ、光る岩があったとか?で、その岩を見に行ったりしました。
この「慶熙宮」は、その「王気が漂う」と言われたときに、光海君が建てた宮殿らしいです。
そして、この地は、とても日本と歴史的にも深く関わっていて、日本統治時代に、日本がこの宮殿を壊していました。
その跡地にあった京城中学校に通っていたのが、中島敦
実は、中島敦が小学生・中学生時代をソウルで過ごしていたと知り、調べていたときにも、ここに行き当たっていたんですね。
パワスポとして、中島敦のゆかりの地として、訪ねてみたのが、「慶熙宮」でした。
そう言えば、宝塚動物園にいたの「サクラ」が、ソウルの動物園にいるという話から、ソウルの動物園について調べていたときにも、日本統治時代のこの地に動物園があったということで行き当たっていたので、ここまで重なったら、興味持たない方が変ですよね?(動物園があったのは昌慶宮の間違いでした)
実は、ちょっと時間があまり取れなかったので、またじっくりと行って見たいと思っている地です。
そうそう。今は、「慶熙宮」は再建(復元)されていました。
ファン・ジニ」のロケ地としても使われたそうで、もしかして「王になった男」でも使われているのかな?
(「ファン・ジニ」のロケではグンちゃんも行っているらしい。)

そんな訳で、ちょっとだけかじった歴史でも、どうやら次男だったのだけれど、王になったので、敵が多かったらしいとか。
王気が漂う」というのは「新しい王の出現」という意味があるそうで、もしかしてクーデターを予感していたのか?とか。
今回調べてみたら、側室の子で、だいぶん下に正室の子が生まれているそうなので、そのことなのかな?
映画では、あまりそういう背景(兄弟関係)は描かれていなかったけど、クーデターにおびえていたというのはあったのでしょうね。
徳川家の家光に、時期も同じくらいで、ちょっと似てる立場かも?
あと、大海人皇子(弟)が起こしたのが「壬申の乱」。クーデター起こす方だけど。。。
※ちょっと勘違い!「壬申」と「壬辰」は音が同じなだけだったんだ。。。
なんか、引っかかるところのある人なんだよね。
そうそう、「」で終わっているのは、クーデターにあった王なので、亡くなった後に送られる名(祖とか宗がつく名)がないのだそう。

と、、、あまり映画の話になっていない。。。
映画は、、、フィクションなんですね。。。
空白の15日間」というのは、その間の王に関する記述が残っていないということなのかな?
その15日間の後に、光海君が、暴君から、人間らしい王に変わったという事実はあるのかな?
映画の「空白の15日間」の解釈も、おもしろかった。
王よりも、王らしくなってしまった偽王
その偽王のために、死をも厭わないサウォルト部将
ト部将が戦っているのをみながら、泣いてしまいました。
王妃や、替え玉の仕掛け人ホギュンも、偽者とわかっていても、「この人が王だったらな」って少し思っていたんじゃないかなぁ。
そんな人の心を惹きつける魅力のある、、、「道化師」と言われているけれど、「俳優」だよね。そういう意味では、「イビョンホン氏、俳優として、いい役を選んだな」と思いました。

クーデターにあった王なので、暴君と思われがちだけれど、最近は再認識されて評価されている部分もあるらしい。
映画の中でもあったけれど、土地を持っている人から税金を取る(土地を持たない人から税金を取らない)とか、戦争に人民を送らないとか、明(中国)に楯突いた唯一の王らしいとか、結構、人民のことを考えていて、いい意味でのプライドの高い王だったんじゃないかな?

あと、どの時代の人なのか、いまいちよくわかっていなかったのだけれど。。。
豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄の役/壬辰倭乱)に、もちろん朝鮮側で参加していて、そのときの傷が胸にあるというのが、本物の王か偽王かの決め手になっていましたね。

これで、結構、いろいろな歴史映画や歴史ドラマがつながってきて、いろいろ観たくなってきました。
壬辰倭乱」(イムジンウェラン)と言ったら、「不滅の李舜臣」で李舜臣を演じたのがキムミョンミン氏。
イヨンエ氏の「宮廷女官キム尚宮」のキム尚宮が、映画に登場した「キムゲシ」らしい。
映画観ながら、名前が「ケシ」で、けしの花?と思っていましたけど。。。
韓方の祖ホジュン(許浚)は、光海君の母を治療して、宣祖(光海の父)の時代に活躍していたらしい。

でも、、、クーデター後、済州島に流されて、結構長生きしたらしい光海君の波乱万丈の一生を、大河ドラマみたいに観てみたい。
やっぱり興味あるなぁ、光海君

【映画パンフレット】 『王になった男』 出演:イ・ビョンホン.リュ・スンリョン.ハン・ヒョジュ
B005DYN7E4

by カエレバ