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「K-FOOD DAY 2017」で、韓国の「伝統酒」についてのお話を聞いてきました。

韓国農水産食品流通公社主催の「K-FOOD DAY 2017」のイベントで、韓国の伝統酒についてのミニ・セミナーと試飲&試食会に参加してきました。
今回の会場は、、、なんと、駐日本国大韓民国大使館。。。
「あれ?文化院は、大使館とは違ったんだ?」と思いつつ、何故か地図アプリでは近くにある領事館しか出てこなくて、そっちに行てしまったりしつつ、なんとか辿り着きました。
そう言えば、連日、台風やらで雨が多かったのに、雨が降らなくて良かったです。

伝統酒ミニ・セミナー @K-FOOD DAY 2017

セミナーの講師は、伝統酒ギャラリーの副館長である明ウクさん。
伝統酒ギャラリーは、ソウルの江南駅から徒歩6分ほどのところにあるそうです。
いつか行ってみたいなぁ。

伝統酒ギャラリー副館長 明ウクさん @K-FOOD DAY 2017

明ウク先生のお話は、とても流暢な日本語でした。
明ウク先生は、日本の大学を卒業され、日本酒の「唎酒師」(ききざけし)の資格も持たれているそうです。
お酒のエキスパートなんですね。

韓国のお酒 焼酎など @K-FOOD DAY 2017

さて、韓国語では、お酒は「スル」(Sool/술)と言います。
水分に、糖分酵母(麹)が出会ってできるのがお酒です。
おもしろかったのが、「Sool」の語源です。
Soo」()と「Bool」()が合わさって、「SooBool」から「Sool」へと変化したのだそうです。
酵母がアルコールを作るときにCo2が出るのですが、その様子が「火がついている」ようだからだそうです。
※おそらく、沸騰しているときのように、泡がブツブツと出ている様子なのではないかと思います。

マッコリ @K-FOOD DAY 2017

ところで、韓国のお酒と言ったら「マッコリ」が有名ですね。
マッコリ」は、「たった今、濾した新鮮なもの」というような意味なのだそうです。

マッコリ @K-FOOD DAY 2017
▲上の写真で、チマチョゴリの女性が持っているマッコリを注いでもらいました。
又麹酒」(우곡주)と言って、お米と水が1対1の濃厚なマッコリで、お米もオーガニックにこだわったもので、とても高級なマッコリだったみたいです!

ところで、日本では、お酒を造るのは冬のイメージがあります。
それは、春・夏・秋の季節は忙しい農民、男性が造っていたためで、低温熟成されたお酒です。
そして、日本酒は、米にこだわります。
お酒の主な原料も米で、麹の原料も米です。

韓国では、お母さんが造るもので、四季の花が入れられているそうです。
例えば、夏には蓮、秋には菊、五味子(オミジャ)などを入れて造るそうです。
マッコリは、主な原料は米などの穀物で、麹の原料は小麦などだそうです。
は韓国語では「ヌルック」というそうです。
また、同じ米でも、おこわ、おかゆ、お餅などから造られることがあるそうです。
マッコリの澄んだ部分が「薬酒」(清酒)と言われるそうです。
その「薬酒」を蒸留すると「伝統焼酎」(焼き酒)になるそうです。
「ブランデー」も「Burn」(焼く)が語源になっているそうです。

@K-FOOD DAY 2017

また、新米で作った「新米マッコリ」が10月の第4週木曜日に封切りされるそうです。
マッコリのアールヌーボーですね。
また、殺菌されていない「生マッコリ」の他、「殺菌マッコリ」や強い炭酸のあるシャンペンのようなマッコリなど、いろいろな種類があるそうです。
もちろん、韓国各地に蔵元があり、そこでしか飲めないマッコリや、各地の特産物を原材料に使ったマッコリなど、全国で1000種類以上もあるそうです。
韓国では、この10月第4週に、マッコリ祭りが開催されるそうです。
無料で、いろいろな種類のマッコリが試飲できるそうですよ。

また、「マッコリ」はサラダと同じ、「なまもの」なので、すぐに飲む方がいいそうです。
「生マッコリ」は、日によって味が変わるので、出荷されて2~3日目が一番の飲み頃だそうです。
イメージとしては、「甘い」から「ドライ」へ、「ジュース」から「酒」へ。
「殺菌マッコリ」の方は、味の変化がほとんどないので、保存が容易なのだそうです。

K-FOOD DAY 2017
▲乾杯用のお酒。(焼酎かな?)

さて、こんな具合に、韓国の伝統酒、主に「マッコリ」についてお話を聞いてから、「伝統酒を楽しむ会」として、伝統酒の試飲と、韓国料理の軽食をいただきました。
まずは、韓国式の乾杯である「○○のために!」という意味の「위하여!」(ウィハヨ!)。
伝統酒ギャラリー副館長 明ウクさん @K-FOOD DAY 2017
▲乾杯は明ウク先生。

料理研究家・ ビューティーレシピスト 松見早枝子さん @K-FOOD DAY 2017
ゲストに、2003年度のミス・インターナショナル日本代表で「ビューティーレシピスト」の松見早枝子(まつみさえこ)さんが登場。
今回の軽食にも、松見さんの考案されたフィンガーフードが用意されていました。
松見さんは「フードコーディネーター」「ベシタブル&フルーツジュニアマイスター」「雑穀エキスパート」等の資格を持たれています。

雑穀の入ったタルト&ミニサンドBy松見早枝子さん @K-FOOD DAY 2017
雑穀の入ったタルト韓国のパプリカとスモークサーモンのミニサンドイッチ
こちらが松見さん考案のフィンガーフードです。

韓国サンジュ産の干し柿@K-FOOD DAY 2017
▲韓国サンジュ(尚州?)産の干し柿に、ちょっと酸っぱいような味付けがされていましたが、柿の甘さが引き出されて、よく合って美味しかったです。
料理は、キンパやキムチ、お餅(スイーツ)等いろいろいただきました。

バーテンダー ソ・ジョンヒョンさん @K-FOOD DAY 2017
そして、ソ・ジョンヒョン(LEO SEO)さんによるカクテルパフォーマンスもあり、盛り上がります。
王室の秘密」(The secret of palace)というカクテルを実演してくださいました。

カクテル「王室の秘密」Byソ・ジョンヒョンさん(LEO SEO) @K-FOOD DAY 2017

ウンギョンという街の特産物であるリンゴのブランデー(焼酎)に、五味子(オミジャ)を入れ、これだけでは酸っぱいのでリンゴのジュースも加えたものがベースで、生姜、乾燥リンゴのスライス、五味子(オミジャ)、ローズマリーを添えてあります。そこに、煙(スモーク)を浴びせるのがハイライト(ポイント)になっているそうです。
※動画を撮ってあるのですが、編集して公開できたら、お知らせします。

カクテル「王室の秘密」Byソ・ジョンヒョンさん @K-FOOD DAY 2017
飲みやすいようにリンゴジュースも加えてあったので、とてもフルーティで飲みやすいカクテルでした。
ソ・ジョンヒョン(LEO SEO)さんは、JWマリオット 東大門 スクエアソウルグリフィン・バーのバーテンダーで、このカクテルでいろいろな賞を受賞されているそうです。
あと、余談ですが、この日の衣装は、東方神起のメンバー(チャンミン)が着ていたものだとか?!


梨花酒(이화술/イファスル)は、ヨーグルトのような柔らかさだが、味はとても濃い!

梨花酒 이화술 @K-FOOD DAY 2017
梨花酒。女性がお酒を飲むのがタブーだったため、液体ではなく、このような個体のものを舐めたりしていたそうです。
日本で言ったら、「粕漬」のような味がしました。
先ほどもちらっと書いた、おかゆやおこわから造るというのが、この梨花酒で、これはヨーグルトのような感じでしたが、まん丸く丸めてお団子みたいになるものもあるそうです。

@K-FOOD DAY 2017
▲ミニセミナーで紹介されていた、かなり貴重な(高価な)お酒が、たぶんこれだと思います。

実は、お酒はあまり強くないのですが、とても美味しく、飲みやすく、後に残りませんでした。
ちょっと、マッコリも挑戦してみよう♪

それから、お土産には、(韓国の?)パプリカ(3色)に、何故かマンゴーとバナナのリキュール、そして韓国の棗(ナツメ)のスナックをいただきました。
今回は、とてもいいタイミングで、おもしろいイベントに参加できて良かったです。