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トラウマ童話作家・大海赫先生の『ぼくのアッコ』発刊記念展:トークショー&紙芝居3本立て!@かもめブックス

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敬愛する大海赫先生の『ぼくのアッコ』発刊記念展で、トークショーと紙芝居の会があるということで行ってきました!
場所は神楽坂の「かもめブックス」さんというブックカフェ。
美味しいアイスコーヒーもいただきました。
その奥のスペースに、大海赫先生の絵本をはじめ、原画やグッズが展示・販売されていました。

大海赫『ぼくのアッコ』発刊記念展

この日は、会期2日目でしたが、やはりすでにほぼ半分くらい売れている状態でした。
それと言うのも、先生が「欲しい人に持っていて欲しい」ということで、かなりの格安で販売されているのです。
今回は、大海先生が書き溜めていた、さまざまな「菌」や「魔」シリーズが登場。
版木に直接彩色された独特の色合いは、まさに大海ワールド!
是非、たくさんの方に見ていただきたいです。

大海赫『ぼくのアッコ』発刊記念展~司会はジュエドル・まりスティーヌさん
トークショーの司会は、おなじみ(専属司会?)のジュエドル:まりスティーヌさん。
浴衣とサンダルも緑色で素敵でした♪

トークショーでは、大海赫先生より、「皆さんは悪夢を見ますか?」と会場の皆に質問がありました。
大海先生は、よく悪夢を見られるそうです。
わたしは、夢をあんまり見ない(覚えていない?)ですが、そう言えば、夢でも仕事をしていることがあります。
これは、ちょっとした悪夢かも?
それから、質問コーナーもあったのですが、トークショーの中でもちらっと出てきて、以前から気になっていたことを質問しました。
大海赫先生は、塚本晋也監督の『野火』を観たのか?ということです。
残念ながら、観られていないそうです。
大海先生の悪夢っぽい世界と、塚本晋也監督の『野火』は通じるところがあると思います。

大海赫『ぼくのアッコ』発刊記念展

そして紙芝居は、『ばけねこのおよめさん』と『大きくなったらなにになる?』。
さらに!なんと紙芝居の台の中に入っていてついてきたという意思を持つ紙芝居『緑色のサンダル』(タイトル怪しい?)の豪華3本立て!
キリストの初めての奇跡という、キリスト教的なお話でした。
緑色のサンダルが喧嘩して、「サン」と「ダル」にわかれてしまい、最後に産まれたばかりのキリストの足に揃うという奇蹟が書かれていました。
そして、司会のまりスさんのサンダルも緑色だった♪
ちょっとした奇蹟です♪

大海赫『ぼくのアッコ』発刊記念展

紙芝居が終わった後にはサイン会も開催されました♪
かなり時間が押したようですが、、、実は、すでに腹ペコのわたしは二次会場へ早々に移動して、皆さんをお待ちしていました。
そこでも大海先生とアジサイさん(大海先生の奥様で『ぼくのアッコ』のモデル?)ともお話でき、充実した一日でした。

大海赫プロフィール
▲大海赫先生のプロフィール

大海赫『ぼくのアッコ』発刊記念展
▲大海赫グッズも販売中

さて、『ぼくのアッコ』は、大海先生の奥様であるアジサイさん(愛妻をもじっている)がモデルということだったので、ほのぼのとしたお話なのかと思いきや、やはり大海ワールドでホラーなのだそう。(あ、まだ読んでないのです!)

ぼくのアッコ

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また、会期中には、この夏のコミケで販売されていた大海赫先生の未発表作品『ウマタローといす』も販売される予定だそうです。
会期は8月20日までと、もう少しありますので、わたしも、もう一回行ってきたいと思っています。

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大海赫先生「大きくなったら なにになる?」刊行記念原画展&トークショー&懇親会と盛りだくさんでお腹いっぱいの一日!

小学生の頃に学校図書館で出会い、たった一冊でトラウマとなっていた、幻の童話作家・大海赫先生!(おおうみあかし、と読みます)
その大海赫先生の「大きくなったら なにになる?」刊行記念の原画展が、東中野の「ポレポレ坐」で23日から25日まで開催されていました。
24日には、トークショー&サイン会があるというので行ってきました。

ポレポレ坐SPACE

会場のポレポレ坐に着いたら、早速、奥様のアジサイさんや、復刊ドットコムのみなさん、ファンのみなさん、そして、もちろん大海先生が出迎えてくれ、とても(いつも)フレンドリーな雰囲気でした。

さて。
23日の夜に、家に辿り着き、Facebookを見たら、みんな、もう「ポレポレ坐」に集まっていて、先生と写真を撮ってUPしていたりして焦りました。
しかも、この日のうちに、主要な作品の原画は売れていまい、なかにはジャンケンで購入者が決まった作品もあったそうです。おそるべし!大海ファン!

お花もいっぱい! 大海先生原画展

そんなこんなで、できるだけ早く駆けつけようと思いつつも、寄り道をしつつ、なぜか勢い余って東中野を通過し、戻りつつ、やっと辿り着きました。
先ほど書いたフレンドリーな歓迎をうけ、芳名帳に名前と新しい住所を書いていたら、大介さんが「ばななさんですよ!」と教えてくれたのですが、、、「ばななさんっていうHNの人って???」と考え込んでしまい、、、「ばななさん?」と小さくつぶやいたところで、ご本人が振り返り、、、わたしは「はっ!」とした顔をしていたと思うのですが、、、本当に小さくつぶやいたので、あの距離では、まさか聞こえていないと思うんですけど。。。汗
ナイスタイミングで、ほぼ同時間に入ったようです。
しかし、大介さん、自分だけ一緒に写真を撮っていたり。。。(あれ?)

今回は、わたしは「歌えば魔女に食べられる」という本を買い、トークショー&サイン会のイベントに参加しました。

「歌えば魔女に食べられる」大海赫
歌えば魔女に食べられる

イベントは、まず、「大きくなったら なにになる?」に付属のDVDアニメを見ました。
今回の原画展は、「大きくなったら なにになる?」刊行記念なのです。
その後のトークショーは、大海先生と、このアニメに関わった映像プロデューサー有馬圏さんに、司会まりスさんが担当されました。

トークショー 大海先生×有馬さん×まりスティーヌさん

声の吹き替えの件で、一度録ったものを、監督が聴いて、「違う」ということで、キャスティングから全部やり直して、男の子の声を、子供のときも、大きくなっても同じにした、というエピソードが面白かったです。
アニメを見ていたときは、実は、全然違和感なく見ていたのですが、身体は大きくなっても声は同じでしたね。(あ、ネタバレ)
でも、男の子が、大きくなっても「変わっていない」っていうことを、声で表していたと思います。
だから、違和感なかったのかな?

大海赫先生 2015/10/24

それから、大海先生が、本当にたくさん映画を見ているという、まりスさんからのお話の後、有馬さんが塚本晋也監督の「野火」の話をされ、そこから、大海先生のおすすめ本の「レイテ戦記」の話に移ったのもおもしろかったです。(どちらも著者が大岡昇平で戦争を扱っている)
だけど、大海先生が、塚本監督の「野火」を見たかどうか?について、いまいち曖昧だったので、ちゃんと聞けばよかったな。
ネタバレついでですが、「大きくなったら」のアニメでは、カンナが自分の首を「元に戻してくれ」と差し出すのですが、その切れた断面のシーンなど、塚本監督の映画の世界に似ていると思いました。
あと、トークショー内で、大海先生が「教訓なんて入れようと思っていない。」とおっしゃっていたのも、「野火」の思想のない感じに似ていると思いました。
それと、もちろん、ハッピーエンドではない、という後味の悪い終わり方も似ていますね。(と言っても、現実的に、切れてしまったものは元に戻らないし、それは戦争も、大海先生の世界も同じなのです。)

大海赫先生 紙芝居「大きくなったら なにになる?」
トークショーの後は、大海先生紙芝居コーナー
大きくなったら なにになる?」と「ばけねこのおよめさん」の豪華二本立てでした!
大海先生、頑張る!ちょっと大変だったかも?
でも、本当に、童心に帰って、楽しめました♪

それから、サイン会です。
これも、みんなが順に並んで、ひとりひとりにサインを書いてくださいました!

そのあと、懇親会だったのですが、何故か50人前も注文してしまったそうで、山盛りのお料理が出てきて、お腹いっぱいになりました。そして、とても美味しかったです。
ポレポレ坐」の前の方は、喫茶になっていて、美味しそうなカレーの香りも漂っていました。
カレーの乗ったおにぎりもありましたが、これも美味しかったです!

懇親会

この後、お腹いっぱいなのに、二次会も用意されていました。
そして、二次会にも顔を出して、お話をしてくださる大海先生とアジサイさんに感謝です。
アジサイさんの「魔女」時代のお話(怪しい?)も、おもしろかったです。
※「魔女」は大海先生のお店です。

そして、わたしには全然わからなかったですが、アジサイさんが「大海さんの顔がこわくなってる!」ということで、さすが夫婦!と思いました。
そりゃあ、トークショー紙芝居2本に、サイン会と大忙しでしたもの、疲れちゃいますよね。

二次会 乾杯

そうそう、今回は、はじめての方も多く来場されていて、また、二次会までも参加してくださいました。
いろいろとお話していて、思ったのは、「会いたい人には、会いに行く!」というパワーは大事!ということです。
実は、先日のタカヒロズトークショーでは、もう一人のタカヒロさん(稲垣さんじゃない方)が、お母さんから言われていたことのひとつが「会いたい人には、会いに行きなさい」ということだったそうです。
今回は、そのもう一人のタカヒロさん(稲垣さんじゃない方)も駆けつけてくださいました。
会いたい人には、会いに行く」を実践されていますね!

そう言えば、「ポレポレ坐」には映画館もあるんです。
昔、塚本晋也監督田口トモロヲさんのトークショーがあり(「鉄男Ⅱ」かな?)、東中野の映画館に来たことがあったのですが、、、本当に、ここだったら、奇遇過ぎです!
【追記】さすがに、その映画館はここではなかったみたいです!

大海赫先生 プロフィール

大きくなったら、なにになる?

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塚本晋也監督「野火」に想う。この夏、日本人なら、観ておくべき映画は、これだ。

塚本晋也監督の自主制作映画「野火」を見てきました。

「野火」フライヤー

実は、この映画、Twitter等で、塚本監督が制作ボランティアやエキストラを募集されていて、自主制作で作られていて、とっても参加してみたかったのですが、やはり仕事があるので、参加を諦めてしまっていたのです。
出来上がってみたら、戦後70年のこの年に、戦争映画で、しかも塚本監督作品にも出演されている中村達也さんも出演されていて、、、とっても後悔しました。(ちょっとミーハーな気持ちもあって、すみません。)
※その後悔から、今、とある別の映画のエキストラに応募して、参加中です。こちらは、半日くらいで、希望のときだけ応募できるので、ちょっと気楽です。

映画館は、渋谷ユーロスペース
お昼は、インドカレーを、ナンをおかわりして、お腹いっぱい食べました。
これ、正解でした。
実は、塚本監督の「BULLET BALLET」を見に行ったとき、その前にも映画を見ていて、映画館のはしご。
間に、ご飯を食べる時間がなかったので、空腹でいったら、、、かなりのダメージ。。。
そのときの映画館も、「もしかしたら、ユーロスペースだったかしら?」と思いながら席につきました。
実は、たまに迷子になる渋谷で、久しぶりに迷子になり、道玄坂界隈を炎天下の中、うろうろ。。。
この行動も、この映画を観るに当たり、ちょうどよかったかも?

それというのも、この映画では、塚本晋也監督自ら演じる主人公が、延々と熱帯の戦場を歩き続けるのです。
違うのは、満腹か(わたし)、空腹か(主人公)、それだけ。

この映画は、「はじめから最後まで、食べることに執着している映画だった」とも言えると思います。
戦場という場所においても、人は、食べることに執着していて、そして、それが極限にまで達すると。。。
この、食べることに執着している人たちの戦場を見ていて、、、
その人たちは、何故、そこにいて、戦争をしているのか?わからなかった。
狂気の沙汰なのか。理不尽なのか。
そして、とても馬鹿馬鹿しくなった。
もちろん、「戦争」と言うものが。

そして、「戦争映画」というより、「ホラー映画」と言っていいくらいの、塚本ワールド

映画を観ながら思っていたのは、、、事前に知っていた「自主制作」ということについて。
全然「自主制作」の雰囲気ではなかった。
これは、どこで撮ったの?」とか、「これは、どうやって撮ったの?」とか。
そんなことばっかり考えて観ていたわたしは、あまりいい鑑賞者ではなかったかもしれない。

自主制作の戦争映画なんですよ」なんてオススメしていたのを、少し後悔している。
たぶん、「自主制作の戦争映画」なんて、あまりおもしろそうじゃない。
だけれど、この映画は、圧倒的な空気感を持った、塚本ワールド全開バイオレンス&ホラー映画だった。
伝えなければならないのは、こっちのほうだった。
だけれど、、、「戦争映画」「自主制作」と思って観て、塚本映画に圧倒されて欲しいという思いもある。
間違いなく、この夏、日本人なら、観ておくべき映画のひとつです。
もちろん、「ひとつだけ挙げろ」と言われたら、わたしは迷いなく「野火」を挙げます。

あと、、、塚本晋也監督映画のほぼ専属主演俳優が、、、いい味出し過ぎですよ。
戦場にいるときより、戦地から戻ったときの方が狂気を感じるんだけれど、どうなってるんだ?

リリー・フランキーさんも凄かった。
リリー・フランキーさんだと信じたくないくらい。。。

俳優さんたちは、ほぼ泥にまみれているため、声を聴いて、しばらくしないと誰かわからないくらいの感じなので、まさに演技が勝負の世界だった。
ここで、存在感や個性を出すのって凄い。

それから、、、こんな凄い映画を撮っておきながら、Twitterで、感想にリプライをくれる塚本晋也監督のギャップも素敵です。
野火」のトークショーなどには、予定が合わなさそうですが、もう一回くらい映画館で観ておいてもいいかな?とも思います。
うーん、やっぱりトークショーで塚本監督に会いたいなぁ♪